About 九戸城VRの開発

プロジェクトの概要

本プロジェクトは,二戸市と岩手県立大学ソフトウェア情報学部の地域共同研究の一環として,バーチャルリアリティ(Virtual Reality; VR)を活用して九戸城の再現および可視化を試みたものである.そこで,平成28年度〜30年度に渡り,歴史専門家や九戸城ボランティアガイドと議論しながら,多くの九戸城の細部を3次元化し,九戸城エントランス広場にてジオラマや拡張現実(Augmented Reality; AR)やVR空間上で体験できるコンテンツを制作した.今後,構築したVRコンテンツの一部を本ホームページで公開し,より多くの方々に九戸城に関する情報を提供することを目指している.
VRコンテンツを制作する際には,次の点を留意した.まず,本丸の門と橋の礎石などの建造物について,それらと同年代の史跡を参考にモデリングを行った.次に,当時の地形の起伏の変化や段差を表現するためには,国土地理院が発行した5m間隔の標高データをもとに土塁の部分を手作業で再現した.最後に,発掘調査によって出土した炭化材と花粉の分析結果から,史跡九戸城跡の樹種を推定し,専門家および有識者と相談しながら,その分布を再現した.

Our Team

岩手県立大学

システム開発

岩手県立大学ソフトウェア情報学部は,コンテンツの制作やインタフェースの評価,各種システムの開発・評価を行うとともに,研究プロジェクトの統括を行っている.

二戸市

データの整備

二戸市役所商工観光流通課と教育委員会文化財課は,九戸城観光推進の面での評価,基礎資料の整備,産学官との連携調整を行いがなら,各種報道機関への外部公開に務める.

ボランティア

観光PR

九戸城ボランティアガイド会や地元の有志は,試作したコンテンツに必要な説明を考案すると共に,観光PRの説明に適したコンテンツ表現の助言を行っている.